予防接種とは

人の体は、はしか、風疹、おたふくかぜといったウイルスや、百日咳などの細菌の感染を受けると血液の中に抗体ができ、二度同じ病気(感染症)にはならない仕組み(免疫ができるといいます)になっています。これらの感染症に罹ったことのあるお母さんから生まれた赤ちゃんは、お母さんのお腹にいる時に胎盤を通じて抗体をもらって生まれ、生後しばらくはこれらの感染症から守られています。

しかしこの抗体は3ヶ月から1年位で次第に減少し、無くなってしまいます。昔とは違い環境の変化や予防接種の効果でこれらの感染症に罹らずに大人になったお母さんから生まれた多くの子どもは抗体を持っていません。

そのため、ウイルスの毒性を弱めた「生ワクチン」やウイルスや細菌の成分や産生する毒素を利用した「不活化ワクチン」を接種することによって抗体(免疫)をつくり、感染症を防ごうとするのが予防接種です。

予防接種の種類と分類

生ワクチンと不活性ワクチン

ワクチンはウイルスの毒性を弱めて作る生ワクチン(BCG,ロタ、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎など)とウイルスや細菌の菌体や毒素を処理して作る不活化ワクチン (インフルエンザ、ジフテリア、百日咳、破傷風、日本脳炎、B型肝炎、A型肝炎、肺炎球菌(13価・23価)、ポリオ、ヒブ、ヒトパピローマウイルスなど)に分けられます。

定期予防接種と任意予防接種

予防接種には接種対象年齢、接種間隔や接種方法など 予防接種法で定められた定期予防接種と法律で定められていない任意予防接種があります。

定期予防接種 BCG,ポリオ、ジフテリア、百日咳、破傷風、麻疹、風疹、日本脳炎、ヒトパピローマウイルス(HPV)、Hib(ヒブ)
任意予防接種 インフルエンザ、水痘(水ぼうそう)、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、B型肝炎、A型肝炎、肺炎球菌(13価・23価)など

ワクチンの接種間隔など

ワクチンの接種間隔について

生ワクチンから次の接種までは、接種した翌日から27日間以上あけること、不活化ワクチンの場合は次の接種まで6日間以上あけて行うこととなっています。
麻疹、風疹は麻しん・風しん(MR)混合ワクチンとして接種します。

ポリオは、長年、経口生ポリオワクチンを使用していましたが、まれに起こる重大な副反応を回避するため、平成24年9月より、生ポリオワクチンが定期予防接種から外れ、不活化ポリオワクチンが使用されるようになりました。

また、平成24年11月より、ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオのDPTーIPV四種混合ワクチンが発売され、接種されるようになりました。

BCGはスタンプ式で腕に接種します。
平成20年12月から日本でも接種可能となった、乳幼児の化膿性髄膜炎や、敗血症、肺炎などの重症感染症を予防するHib(ヒブ)ワクチンは、 DPT三種混合ワクチンとの同時接種(同じ日に左右別の腕に接種します。その他のワクチンについても医師が必要と認めた場合、同時に接種することができます)でも受けることができます。

ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種によって子宮頸癌の予防ができ、平成21年12月から10歳以上の女子で接種可能になりました。

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定期予防接種対象疾患の説明

結核―BCG接種

結核菌の空気感染、飛沫感染などでうつります。

わが国では平成20年でまだ年間約2万5千人の発生がありました。その約半数は70才以上の高齢者ですが、20台、30台といった若い人での増加があり、学校や医療従事者などの集団感染などが問題となっています。

0~14才の小児結核は95人の登録がありました。乳幼児では父母や祖父母などの家族から感染を受ける例が多く、粟粒結核や結核性髄膜炎など重症になる恐れがあります。BCG接種はその発病予防にきわめて有効となっています。

平成15年から従来の小学校と中学校入学時のツベルクリン反応と ツ反陰性者のBCG接種は廃止され、乳幼児のツ反・BCG接種のみとなり、 更に平成19年4月からはツベルクリン反応も廃止され、出生時~6ヶ月未満の乳児に直接BCG接種をすることになりました。

ポリオ

患者の便中に排泄されたポリオウイルスが口から感染しておこります。

ほとんどの場合は発病せずに終生免疫ができますが、発病した場合はかぜのような症状に続いて 頭痛、おう吐、麻痺などがあらわれます。
一部の人は「小児マヒ」として後遺症を残します。

1980年以降、現在の日本では自然感染による患者の発生はありませんが、アフリカ、東地中海地域、南・東アジア地域ではまだ発生が見られています。

麻疹(はしか)

麻疹ウイルスの空気感染や、飛沫感染、接触感染などでうつります。

潜伏期間は10~12日。38℃前後の発熱に続いて、咳、くしゃみ、鼻水、などの かぜ様の症状と目やになどの結膜炎症状が現れ、 熱は2~4日で下がりかけた後 又39~40℃の高熱となり、発疹が顔や体に出てきます。

熱は3,4日続いた後に下がりますが、全身に拡がった発疹はしばらく赤黒い色素沈着が残ります。中耳炎、肺炎、クループ症候群、心筋炎などの合併症を起こしやすく、時に脳炎を起こすと15%が死亡し、20~40%に中枢神経系の後遺症が残ります。

患者の半数以上はワクチン未接種の1歳、0歳、2歳児が中心ですが、一回受けていてもうまく免疫が付かなかったり、 一度できた免疫が次第に弱まってしまったため罹ってしまった幼児や児童、成人例も多かった為、平成18年4月から麻しん風しん(MR)混合ワクチンで1歳と小学校就学前1年の二回接種となりました。

その後平成19年に10代と20代を中心とする若い人たちで大流行があった為、平成20年から5年間の期限付きで中学1年生と高校3年生も接種対象となりました。

風疹

風疹ウイルスの飛沫感染でうつります。 潜伏期間は14~21日。

春から初夏にかけて多くみられますが次第に季節性はなくなってきました。
軽いかぜ症状で始まり、発熱と同時か少し遅れてはしかのような発疹が顔や首すじから出現し、全身に拡がります。眼球の充血が見られたり、首すじのリンパ節が腫れることもあります。
発疹は3日位で消えるので「三日ばしか」ともいわれます。

合併症は関節炎の他、時に血小板減少性紫斑病、髄膜脳炎などがあります。
また、妊婦が妊娠早期にかかると白内障、心奇形、聴力障害などの障害を持った「先天性風疹症候群」の赤ちゃんが生まれる恐れがあります。

定期予防接種では麻疹との混合ワクチン(MRワクチン)で接種を行います。
既に罹ったことが明らかな者は麻疹単独接種になりますが、はっきりしない場合はできるだけMRワクチンで接種して下さい。

百日咳

百日咳菌の飛沫感染と接触感染でうつります。 潜伏期間は7~10日。

最初は普通のかぜ症状で始まりますが、通常発熱は見られず、 次第に咳がひどくなり、2週間位経つと顔を真っ赤にして連続性に咳き込むようになり、吐くこともあります。
咳き込んだ後、急に息を吸い込むのでヒューと笛のような音が出ます。

乳幼児は咳で呼吸ができず、チアノーゼやけいれんがおきることがあります。激しい咳は2~3週間続いた後、次第に治まってきますが、時折思い出したように発作性の咳が出たりしながら、 治るまでに全経過2~3ヶ月かかります。

大人では、長引くものの典型的な発作性の咳になることは少ない為診断がみのがされやすく、ワクチン未接種の新生児や乳児の感染源となることがあり注意が必要です。

ジフテリア

ジフテリア菌の飛沫感染でうつります。 潜伏期間は2~5日。

高熱、のどの痛み、声がれ、犬吠様の咳などの症状と のどに偽膜というものができて窒息死したり、心筋炎や神経麻痺を起こす怖い病気です。

ワクチンの普及で1945年には8万6千人もあったわが国での患者数は激減し、この10年間ではほとんど発生が見られていません。

破傷風

土中の破傷風菌の芽胞が土いじりや転倒事故などで傷口から入って感染します。 潜伏期間は3~21日。

DPTワクチンの普及で患者数は減少しました。大半は30才以上の成人で起こっていますが、菌の産生する毒素で顔面や呼吸筋や全身の筋肉の痙攣を起こし、口があけられなくなったり呼吸ができなくなる、死亡率も高い怖い病気です。

お母さんに免疫がないと、出産時に感染した場合に起きる新生児破傷風はわが国ではここ10年以上の報告はありませんが、世界の新生児の主要な死亡原因の1つとなっています。

日本脳炎

日本脳炎ウイルスに感染した豚の血を吸ったコガタアカイエカによって媒介されます。
潜伏期間は6~16日。

感染してもほとんどは無症状に終わりますが、発病した場合は、高熱、頭痛、吐き気、嘔吐、意識障害、痙攣、子どもでは腹痛、下痢を伴うことも多いとされます。

予防接種の効果と環境の変化などで蚊が減少したことなどから、最近の日本での患者数は60才をピークとする高齢者と5歳未満の乳幼児などで年間数名程度に減少しましたが、 インド、ネパール、東南アジアではまだ多数の患者が発生しています。

発症した場合、死亡率も高く、半数が重度の後遺症を残します。
やはり予防としては蚊の対策と予防接種で免疫を付けておくことが大切です。

予防接種法の改正で平成17年7月29日から第3期接種(14~15才)が廃止され、 平成21年6月2日から従来のマウス脳を用いて製造したワクチンに代わって、 乾燥細胞培養法による新しい日本脳炎ワクチンが定期接種として使用されるようになりました。

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予防接種を受けるにあたっての注意

出生届提出時に市から配布された「予防接種と子どもの健康」の冊子をよく読んで 予防接種を受ける病気の説明や副反応について充分理解した上で受けるようにして下さい。

予防接種は副反応の心配をさける意味でもできるだけ体調のよい時に受けさせるのが原則です。 わからないことがあったり体調の悪い時はムリをしないでかかりつけ医に相談するようにして下さい。

接種の時期が近づいたら対象の方には、約1か月前に市から問診票が送られてきますので、 個別接種の場合は決められた接種期間内に市内の予防接種実施医療機関で受けて下さい。
予防接種実施医療機関一覧表を参照)

わからないことがあれば、保健福祉センター「カルム五條」(22-4001 内線 289・290)にお問い合わせ下さい。
(高齢者肺炎球菌ワクチン予防接種については、保健福祉センターへお問い合わせください。)

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予防接種個別実施医療機関一覧

各医院別については、PDFファイル予防接種実施一覧か、下記の表をご確認下さい。
※実施予防接種は、変更されていることがありますので、接種を希望される場合は、事前に医療機関へ電話等でお問合せください。

※下記表は右へスクロールすると全ての項目が閲覧できます。

  四種混合[定期] 二種混合[定期] BCG[定期] 日本脳炎[定期] 麻疹・風疹(Ⅰ期・Ⅱ期)[定期] 肺炎球菌(成人)[定期] 肺炎球菌(小児)[定期] ヒブ[定期] 子宮頚癌[定期] 水痘[定期] インフルエンザ[任意] 流行性耳下腺炎[任意] B型肝炎[定期](1歳未満) B型肝炎[任意] 備考
 
足立医院  
 
岩井内科・皮膚科 × × × × × × B型肝炎ワクチン:
15歳以上
右馬医院 × × × × × × × × × × × ×  
 
大川橋診療所 × × × × × ×  
 
鎌田医院 × × × × × ×  
 
鎌田医院賀名生診療所  
 
後藤医院  
 
寒川医院 ×  
 
杉崎医院 いずれのワクチンも
予約要
竹本医院 × ×  
 
田畑医院 × × × × × × ×  
 
辻田クリニック × × × × × ×  
 
中垣整形外科 × × × × × × × × × × × × × 当院に通院中の
患者様のみ受付
中谷内科医院 ×  
 
中西クリニック  
 
ひらい内科クリニック × × × × 四混、肺炎球菌、
ヒブワクチン:1歳以下は不可
前防医院 × × × × × × ×  
 
槇野医院  
 
水本整形外科 × × × × × × × × × × × × ×  
 
山田医院  
 
五條市立大塔診療所  
 
接種可能件数合計 15 18 12 18 18 19 12 12 10 18 21 17 9 11